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横浜市電と歩んだ藤棚商店街

<2020年 第71号>

 横浜市電は、明治37(1904)年から昭和47(1972)年まで約70 年間にわたって“ちんちん電車”の愛称で親しまれ、横浜市内を縦横に走って市民の足となりました。


 昭和20(1945)年から30(1955)年代、戦災で焼け野原になった藤棚も見事に復興しました。この頃西区で一番賑わった藤棚商店街には全市から買い物客が市電を利用して集まったと言います。けれども横浜駅西口が開発されて、相鉄線各駅に商店街ができ始めると藤棚まで足を運ぶ必要がなくなりました。そして昭和41(1966)年になると、生麦線、中央市場線が廃止されて、市電の撤去が始まりました。この頃、街には「ブルーライト・ヨコハマ」の曲が流れ、「よこはま・たそがれ」が流行り出したのです。


 やがて昭和47(1972)年3 月31 日に、市電とトロリーバスが全廃されました。桜木町、横浜間を市電に平行して走っていた東急東横線の桜木町駅も平成16(2004)年、みなとみらい線の開通に伴い廃止されました。今は跡地を利用して遊歩道が整備されています。


 しかし、横浜の町を作って横浜とともに生きてきた市電は、今ではその懐かしい姿を横浜市電保存館で見せてくれています。


桜木町を通過する市電

現在の桜木町駅前

最盛期の電車運転系統図 市電保存館提供


横浜市電保存館 TEL:045-754-8505 〒235-0012

横浜市磯子区滝頭3-1-53

www.shiden.yokohama

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