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縁日開催!願成寺のご住職にインタビュー

<2023年 第88号>

 今回は神奈川県横浜市西区にある高野山真言宗の寺院「願成寺」の住職、楠さんにお話をお伺いしました。藤棚商店街にて6-8月の4が付く日に行われている縁日ととても結びつきがあります。

また仏教離れといわれて久しいですが、記事を読んでいただき、是非願成寺に足を運んで下さるとうれしいです。

さて縁日は、願成寺の地蔵と御縁を結ぶものです。藤棚の商店街に続く縁日は 江戸時代の終り頃から続いています。途中何度か中止の経験ありますが、形を変えて現在のスタイルになっています。



はじめは商店街が無く、地蔵があって村の守り神を拝みに来ていました。そして的屋さんが店を出すようになります。商店街になる前から保土ヶ谷方面まで露店で埋まっていました。商店街ができ始めてからは商店街に露店がでるようになりました。

商店街の縁日、当初は6〜8月の4と9のつく日にやっていましたが、現在は4のつく日に行われています。理由は諸説あるそうですが、お地蔵さんの日に合わせたものです。4のつく日の中で24日はお地蔵さんの日で、願成寺では護摩炊きが行われています。

護摩炊きとは様々な供物を焚き上げ厄や災いを払い、ご本尊の加護を願うものです。6〜8月の24日は19時から護摩祈祷を行っています。18時から地蔵堂を開けており、住職さんもいらっしゃいます。是非お祈りにお立ち寄り下さい!



また、1/1~1/4、及び護摩祈祷のある6/24、7/24、8/24はご本尊を公開する御開帳が見られます。なかなか珍しい機会だと思います。



大正の大震災で資料が消えて残っていませんが、勝海舟が泊まったことがあるそうです。幕末から明治初頭、命を狙われている著名人が多数いました。東海道五十三次、日本橋から歩いてくると丁度夕方に藤棚に着きます。身を守る為、保土ヶ谷宿に泊まる振りをして願成寺に泊まっていたそうです。歴史のロマンを感じます。


明治4年1月の本堂の写真


本堂の中は重厚感がありとても豪華ですね。毎年、近隣の西前小学校3年生が見学に来られるようです。その際「お寺なのに何故派手なのでしょうか?」と質問があるようです。「お寺は故人を極楽浄土に送るところ、ある意味不幸ではないので立派なんです」とお答えしているそうです。文化体験の良い切り口が提供されています。




本来お寺は檀家のもので、あくまでも檀家が力を合わせて維持するものです。地域共同体の崩壊により、冒頭の通り仏教離れが進んでいるのは仕方ない側面があると思います。しかしコミュニティのハブとして機能を有しています。

実際「お寺離れ」を回避すべく、全国の寺院で、カフェ・レストラン、宿坊、など様々な試みが行われています。高野山ではクラッシック&ジャズコンサートが行われています。

願成寺も本堂を開放し音楽会や講演会を行っております。コロナも落ち着いてきた4月に、観客20名ほどの2人劇を行ったそうです。それ以外にも皆さんと繋がれる企画を検討されていくとのことで、新しくお寺との接点が増えることが楽しみですね!


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