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特別支援学級(個別支援学級)のいま。~浅間台小学校の先生にインタビュー~

<2024年 第92号>

皆さん特別支援学級(個別支援学級)をご存じですか。浅間台小学校の脇野航平先生にお話をうかがいました。


●そもそも特別支援学級とはどんなクラスなのでしょうか。教えてください。

→ 児童一人ひとりの教育的ニーズに応じた、資質・能力、目標、学習内容を設定し、指導、支援していくための学級です。知的機能の発達の遅れに合わせて教育課程を編成する「知的障害個別支援学級」と集団や対人の適応困難の改善を目指して心理的安定や情緒の安定を図っていくための「自閉症・情緒障害個別支援学級」、加えて視覚障害の状態等に応じて小中学校の教育を行う「弱視個別支援学級」があります。横浜市では、「特別支援学級」という名称ではなく「個別支援学級」という名称を使用しています。児童一人ひとりの実態に合わせて、一般学級の児童と共に学ぶ「交流学習」を行うこともあります。


●昔と比べて現状はどのように変わりましたか?

→ 個別支援学級自体は昔からありますが、障がいに対しての社会的理解が広まったことにより、特別な支援が必要な児童にとってふさわしい学びの場として、個別支援学級を希望するケースが増えてきています。一人ひとりがその子に合った教育を受けられるという点ではとても良いことだと思います。


●一般学級に比べてどんなところに気を配っていますか?

→ そうですね。やはり児童の特性がそれぞれ異なりますので、一人ひとりに合わせた指導を行う必要があるところですね。児童の思いや願いを丁寧に汲み取り、その子に合わせた指導方法を考えていかなければならないことです。


●やりがいはどんなところですか?

→ 一人ひとりに合わせた指導を行うことにより、児童と教師の結びつきが強くなるところです。教育者としての原点に立ち返ることができ、充実感を得ることができます。また、地域の方々とより深く関われることもよいところです。浅間台小学校では、地域の方から畑仕事を教わったり、一緒に手作りおもちゃを作ったりしました。小規模の人数で活動でき、子どもたちが様々な人と深く関わる機会をもつことは一般学級ではなかなかできない体験です。


●最後に行政等に要望などはありますか?

→ 一人ひとりに合わせた指導を行うためには何より人手が必要です。現在の決まりでは「児童8人に対して教師が1人」という体制で児童を指導するということになっていますが、一人で指導するのは5人が精いっぱいかなという実感があります。また実際にはせっかく採用されても退職してしまったり、専門的な知識があまりなく苦労している先生もいたりして人手不足は否めません。教員の研修方法の改善やフレキシブルな採用システムなど専門的な指導を行える教員が増え、人手不足を少しでも解消できればありがたいと思っています。


取材雑感

特別支援学級についておぼろげな知識はありましたが、改めて現状や課題点をうかがうことにより、身近な意識を持つことができました。一般学級と同じく保護者対応も当然業務の一つであり、そんな業務後のお疲れのところ対応して頂きありがとうございました。

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