<2021年 第76号>
低音で静かに語りかけるように歌い、高音で力強く訴えるように歌うのは、ウクライナで35年前のチェルノブイリ事故がおきる一か月前に生まれたというカテリーナさんです。すぐに故郷のプリペャッチからキエフに避難しましたが記憶になく、生まれ育った場所に戻ることもできません。
小さい時からバンドゥーラという65弦の楽器を手にして故郷の歌を歌って過ごしました。時々音楽活動のため楽団「チェルボナカリーナ」の一員として日本に来ていました。現在カテリーナさんは、プロの音楽家としてボランティア活動もしながら、日本全国を回っています。
4月30日西区の”生活創造空間にし”で行われたランチコンサートではウクライナの曲「お母さん教えて」「チェルノブイリのコウノトリ」や日本の曲「花は咲く」「涙そうそう」などの澄み切った歌声がロビーいっぱいに響きました。
カテリーナさんは東日本大震災を体験していますがとても怖い思いをしています。「日本は自然が豊かで食事もおいしく、皆さん優しいです」。今後の夢を聞くと「もう二度と地震や原発事故は体験したくありません。私は一人の音楽家として地震で傷ついた人にこれからも歌を届けたいです」と話していました。
カテリーナさんのホームページhttps://www.kateryna-music.jp
「生活創造空間にし(http://souzoukuukannishi.org) 」では毎月ランチコンサートを開催中。