<2017年 第57号>
蓑虫や吾にもありし父恋う日 佐藤幸華
秋の夕港の船の灯が砕け 新川博子
町の灯へ案山子は一人称で立つ 小野元夫
門に来て大蟷螂の動かざる 近藤廣子
夢で会うあなたは新酒飲んでいた 笹川紀久子
秋夜長LEDにとりかえて 中澤明子
己の頭皮霜月の灯がともる 後藤瑞枝
《寸 評》
蓑虫を集めて中に居る蛾の幼虫を引き出して遊んだ事が、この作品の発想にあるようだ。因みに「父乞虫」と古い季題にある。
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投句―当季雑詠で一人2句まで―、氏名、連絡先を記載して。次回締切は一月二十日。
巻頭句には粗品を進呈。
Eメール:fujidananp@jcom.zaq.ne.jp
FAX:045-895-0081
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